一般社団法人 パソコン3R推進協会の会員企業が、平成29年度に回収した使用済パソコン(表示装置を含む。以下同じ。)は、表1のとおり410千台となり、前年度比91.9%に止まりました。
このうち、家庭から回収したパソコン(以下、家庭系パソコンという。)は前年度比94.4%の289千台で、法人から回収したパソコン(以下、事業系パソコンという。)は前年度比86.4%の121千台となっています。
リサイクルのための回収については、家庭系パソコン、事業系パソコンともに前年度より減少率は改善したものの依然として減少傾向が続いています。家庭系パソコンは前年度比95.8%の275千台、事業系パソコンは、前年度比87.6%の106千台となりました。また、製品リユースのための回収についても、家庭系パソコンが前年度比73.7%、事業系パソコンが78.9%と大きな減少となっています。
家庭系パソコンの回収量の減少は、家庭向けのパソコン販売が、多少回復傾向にあるとはいえ、依然として低迷していることに加え、一定量が小型家電リサイクル制度での回収に回ったことによるものと思われます。一方、事業系パソコンの回収量の減少は、法人向けパソコンの販売は回復基調にあるものの、買い取り等による回収が増加していることによると想定されます。
リサイクル (再資源化処理) |
製品リユース | 回収合計 | |
家庭から廃棄されるパソコン (家庭系パソコン) |
275千台 (95.8%) |
14千台 (73.7%) |
289千台 (94.4%) |
法人から廃棄されるパソコン (事業系パソコン) |
106千台 (87.6%) |
15千台 (78.9%) |
121千台 (86.4%) |
合計 | 381千台 (93.4%) |
29千台 (76.3%) |
410千台 (91.9%) |
リサイクルのために回収されたパソコンを製品カテゴリー別にみると、表2のとおりとなっています。ノートブック型パソコンは、家庭系、事業系とも台数ベースで前年度実績を上回りましたが、その他のカテゴリーは全て前年度実績を下回り、特に事業系のデスクトップ型パソコンは台数ベースで前年度比68.4%と大きく減少しています。
カテゴリー | 家庭系パソコン | 事業系パソコン | 合計 | |||
台数 | 重量 | 台数 | 重量 | 台数 | 重量 | |
デスクトップ型 パソコン本体 |
54千台 (87.1%) |
547トン (83.4%) |
26千台 (68.4%) |
264トン (66.5%) |
80千台 (80.0%) |
811トン (77.0%) |
ノートブック型 パソコン |
123千台 (100.8%) |
365トン (102.0%) |
47千台 (106.8%) |
127トン (98.4%) |
170千台 (102.4%) |
492トン (101.0%) |
パソコン本体合計 | 177千台 (96.2%) |
912トン (90.0%) |
73千台 (89.0%) |
391トン (74.2%) |
250千台 (94.0%) |
1,303トン (84.6%) |
ブラウン管式 表示装置 ※ |
14千台 (93.3%) |
245トン (89.7%) |
3千台 (75.0%) |
47トン (87.0%) |
17千台 (89.5%) |
292トン (89.3%) |
液晶式表示装置 ※ | 84千台 (95.5%) |
771トン (95.9%) |
30千台 (85.7%) |
198トン (93.8%) |
114千台 (92.7%) |
969トン (95.5%) |
表示装置合計 ※ | 98千台 (95.1%) |
1,016トン (94.3%) |
33千台 (84.6%) |
245トン (92.5%) |
131千台 (92.3%) |
1,261トン (94.0%) |
合計 | 275千台 (95.8%) |
1,928トン (92.2%) |
106千台 (87.6%) |
636トン (80.4%) |
381千台 (93.4%) |
2,564トン (89.0%) |
最後に再資源化実績を見ると、いずれのカテゴリーにおいても、平成29年度における資源再利用率は、表3のとおり、法定目標値を達成しました。
なお、事業系パソコンの資源再利用率が家庭系パソコンを上回っているものが多いですが、これは、家庭系から廃棄されるパソコンは一般に年次が古く、中古再生部品として再利用することが難しい製品が多いことによるものです。
カテゴリー | 家庭系パソコン | 事業系パソコン | 合計 | 資源再利用率 (法定目標値) |
|||
資源再利用量 | 資源再利用率 | 資源再利用量 | 資源再利用率 | 資源再利用量 | 資源再利用率 | ||
デスクトップ型 パソコン本体 |
413トン (84.1%) |
75.6% | 221トン (66.2%) |
83.6% | 634トン (76.8%) |
78.2% | 50% |
ノートブック型 パソコン |
217トン (103.3%) |
59.4% | 90トン (102.3%) |
70.6% | 307トン (103.0%) |
62.3% | 20% |
ブラウン管式 表示装置 ※ |
171トン (86.8%) |
69.5% | 32トン (84.2%) |
68.6% | 203トン (86.4%) |
69.3% | 55% |
液晶式表示装置 ※ | 584トン (96.7%) |
75.7% | 159トン (94.1%) |
80.7% | 743トン (96.1%) |
76.7% | 55% |
合計 | 1,385トン (92.2%) |
- | 502トン (79.8%) |
- | 1,887トン (88.5%) |
- | - |
なお、会員企業各社の使用済パソコンの回収及び再資源化実績については、各社のホームページで公表しておりますが、当協会の下記ページからアクセスできます。
※本件についてのお問い合わせは、当協会 十王舘までお願いします(TEL: 03-5282-7820)。